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08洞爺湖サミット・カギ握る日本

北海道洞爺湖サミットに寄せて「北の国からのエッセイ(26)」 (2008.07.14)
 夏観光本番の札幌 

北海道洞爺湖サミットが終わりました。サミット期間中は、道路も空港もホテルもすべてがサミット優先でした。交差点には必ず立っていたおまわりさんも、翌日には一斉に姿を消しました。

じっと耐えていた札幌の街も、再びもとの賑わいを見せています。やはり、おまわりさんや軍人が街を闊歩する社会はアブノーマルだと、“平和”が戻ってつくづく思います。
< 二階建てオープンバス >

札幌の都心に、早速12日から真新しい観光バスがお目見えしました。都心遊覧スカイバスです。二階建てで、天井がオープンになっています。

2年前に初めてお目見えしましたが、今年はリニューアルして登場しました。雨のときは屋根が閉まるという、国内でも6台しかないバスだそうです。

時計台や旧北海道開拓使庁舎(通称赤レンガ庁舎)の明治の面影残す重要文化財からJR札幌駅・大通公園・すすき野など、札幌中心部をゆっくり50分かけて走ります。

何しろ二階建てですので、普段見慣れている場所も角度が違って新鮮に見えます。いつもは高く見上げる信号機が、同じ目線に見えるのが面白いです。

日本ハムの優勝パレードではこの二階建てバスが使われました。

2年前には新庄選手が、去年は森本選手がパフォーマンスを披露してファンを喜ばせました。バスはパレードと同じコースを走ります。ただ試乗会に参加して、案内嬢のガイドにはがっかりです。

きゃんきゃんというかん高い声、独りよがりで安っぽいガイド内容、まるで女性雑誌の表紙のようなガイドです。

札幌観光はそんな底浅いものでないよ。と言いたくなります。札幌観光売り物の、北国の風土と開拓の歴史が少しも感じられず、とても観光客に薦める気にはなりません。乗り物新鮮、中身は空っぽと感じました。

< 自転車タクシー >

今年、新たに登場したものがあります。屋根はついていますが、動力は人間の足です。ベロタクシーといわれています。

ベロはドイツ語で自転車という意味です。環境先進国ドイツで開発された補助動力付きの三輪自転車で、ドライバーが1人、乗客は大人2人まで乗れます。

すでに国内でもあちこちで登場しているようですが、緑の多いエコの街・札幌にふさわしい乗り物です。ドライバーと直接会話もできるし、都心の風景がゆっくりと後ろに流れてゆきます。

座席を吹き抜ける風もさわやかです。すでに開業2ヶ月、5台で3千人の観光客が利用したということで、今後の発展が楽しみです。ただ比較的フラットな札幌の町とはいえ、若干の山坂はあります。

脚力自慢のドライバーと聞いていますが、汗をかいているのをみると「ご苦労さん」と声をかけたくなります。初乗り500mまで\300、以下100mごとに\50加算のタクシー方式ですが、1時間\3000の貸切のほうが、気楽で安心のようです。

< 札幌幌馬車 >

都心の観光にかけては先輩格の札幌幌馬車です。すでに30年ほどの実績があり、道行く観光客が盛んにシャッターを押しています。

馬産地北海道にふさわしい乗り物で、いまやすっかり札幌の顔になっています。サミットのときは、仕事にならなかったでしょう。御者のボヤキがテレビで放映されていました。

芦毛の銀太2世が優しい目をして、きょうも馬車を引いています。

ウンチのときは後ろを見て尾っぽを上げ、オナラをするときは尾っぽをやや下げます。御者も今年から2代目が手綱を握っています。たまたま手ごわい商売敵のベロタクシーと、仲良く行列していたところをパチリ。

< ぶらり札幌観光バス >

今年新たに登場した乗り物が他にもあります。バスの前方が出ているボンネット型の観光バスです。

レトロ調のこのバスは都心だけでなく、北海道大学や北海道神宮・円山動物園・大倉山ジャンプ競技などを結んで巡回しているバスです。

去年試運転で札幌ヒルズを巡回し、そのときはボランティアガイドとしてお手伝いしました。

ことしは去年の実績を踏まえた新しい巡回コースで、営業ペースで運行をはじめました。乗り降り自由で一日700円、ちょっと離れている札幌市内の主な観光地を巡回するだけに、観光客にとってはとてもありがたい足です。

札幌観光にも新しい波が押し寄せてきました。札幌観光の足は、これまで地下鉄と路線バスという大味な交通手段が中心でした。これらを使って観光名所へどうぞというだけでした。

今年は新たな観光客の足がいくつか登場しました。観光とタイアップした、きめ細やかな「おもてなし」が求められてきた表れともいえます。

都心の大通公園の緑も一段と濃くなっています。サミット終わって札幌夏の観光は、いよいよ本番です。大通公園には、まもなくビール園がオープンします。

(寄稿=望田武司)

望田武司(もちだ・たけし)1943年生まれ 新潟県出身
1968年NHK入局 社会部記者、各ニュース番組デスク・編責担当
2003年退職し札幌市在住、現在札幌市の観光ボランティアをしながら自然観察に親しむ。



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