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08洞爺湖サミット・カギ握る日本

北海道洞爺湖サミットに寄せて「北の国からのエッセイ(5)」 (2008.03.11)
春遠からじ

このところ札幌は高気圧が張り出して4月並みの陽気となっています。気温も一時10℃を超え、テレビではこの時期としては珍しい日よけの傘を差している婦人の姿を映し出しています。

雪解けも急ピッチに進んでいますが、それでも札幌市内の積雪量はまだ57cmもあります。この時期、札幌は1年で一番汚い街となります。

それは雪解けの汚水と粉塵で、大人の背丈以上もある道路わきの雪山が黒ずんでいるからです。黒くなったと思えば雪が降って白くなり、それが冷えて固まるためまるで地層を見ているようです。それでも三寒四温、少しづつ雪山は小さくなっています。

札幌市内には西方向に藻岩山、円山、大倉山(ジャンプ競技場)など小高い山が連なり、頂上からは札幌市内が眺望できる観光スポットになっています。
< 三角山登山 >
大倉山の隣には知名度の低い三角山があります。(写真左) 週末この山に登ってきました。

名前のごとく三角の形をしたこの山は我が家からよく見え、春は若葉、夏は緑、秋は紅葉、冬は白銀と四季の移り変わりを映し出しています。

標高は311mとはいえ、山肌はまだ1mを越す雪で埋もれています。
 
出発地点の麓には日本の代表的な野外彫刻家、本郷新の作品を収集した札幌彫刻美術館があり、前庭に立つ代表作「わだつみの像」は、台座がすっぽり雪に埋もれていました。

この像のバックは抜けるような青空が広がり、山登りには絶好の日です。きょうの眺望は最高だろうな、予想される道中のつらさはカットして早くも頂上のイメージを連想します。

トウを越したおじさん・おばさんからお孫さん・外国人留学生など、美術館にご縁のある十数人でさあ出発です。

スキーは履きませんが、バランスをとるためにストックは全員持参です。
 

市街地を抜けて山に入りますと、簡単には雪道を歩けない状態になりました。

雪が気温上昇で柔らかくなり、足がズボズボ雪に埋まります。好天が災いしました。

長靴が脱げて手で長靴を引っ張り出す始末です。「雪道と鍋はあとがいいという諺があります」含蓄に富む話が、先頭を歩く公立学校の校長OBの美術館長から出ます。

例年この時期、三角山に登るのが恒例となっていますが、今回のようなつぼ足状態は初めてです。まだ朝でよかった、気温がさらに上昇する午後から登ると最悪です。

中腹までいきますと気温は下がってるのでしょうか、雪道はしまって歩きやすくなりました。周囲を見渡す余裕もできてきました。シラカンバの花芽がまだ堅いものの、まもなく私の出番よといわんばかりの尖がりようです。(写真下右)

鳥の声も聞こえます。目の前に止まった鳥をじっと見つめますと白い胸に所々の赤模様、アカゲラです。(写真下左)


< 登り2時間、下りは30分の雪山 >

出発から2時間弱、例年より30分以上時間を要して昼前ようやく頂上に着きました。頂上はパノラマです。人口189万の札幌が眼下に望めます。疲れが癒されます。


どこかの知らないお孫さんが参加者にチョコレートを小さな手で配ってます。「はい、ありがとう」。糖尿に悪いチョコレートも、こういうときは疲労回復剤に変身です。

雪山の下りは楽です。雪が緩衝材になって、膝に響きません。滑り落ちるのを警戒するだけですが、人が踏んだ跡を歩けば大丈夫です。

行きは怖くて帰りはよいよい、恒例の尻すべりで斜面をおり、30分ちょっとで下山です。翌日、つぼ足登山が響いて足の筋肉痛がひどく、階段の上り下りがままなりません。


< 札幌は氷点下を脱出 >

札幌の一日の平均気温が8日初めて氷点下を抜け出しました。植物は5℃を上回らないと活動しません。去年5℃を上回ったのは4月6日でした。植物が目覚めるまでもう1ヶ月かかります。

畑作地では空から融雪剤が幾何学上に撒かれ始めました。
春を待ちわびる日がつづきます。


(寄稿=望田 武司)

望田 武司(もちだ・たけし)1943年生まれ 新潟県出身
1968年NHK入局 社会部記者、各ニュース番組デスク・編責担当
2003年退職し札幌市在住、現在札幌市の観光ボランティアをしながら自然観察に親しむ。



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