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洞爺湖への道 -欧州の視点から 2
エネルギー政策に大きな転機
欧州連合(EU)とEU加盟国のエネルギー政策が大きな転機を迎えている。
そのきっかけは、言うまでもなく、ポスト京都議定書プロセスに向けての地球温暖化防止策の強化である。
欧州委員会は「現在、全エネルギー消費に占める風力、太陽光・熱、バイオマスなど再生可能エネルギーの割合は8.5%だが、これを2020年までに20%に引き上げる」「交通機関が使用する燃料のうち、バイオマスが占める割合を、2020年までに10%に増加させる」という野心的な数値目標を掲げている。
加盟各国の目標は、より大胆といえる。フランスの電力構造は、現在、原子力80%, 水力12%だが、この二つのシェアをこれ以上増やすことは不可能なので、今後は、水力以外の再生可能エネルギーによる発電の増加に全力を注ぐという。
このために補助金を増やすが、その前提として、サルコジ大統領は、環境省にエネルギー、交通部門などを統合し、最大の官庁とした。担当大臣は首相に次ぐナンバー2閣僚である。2020年までの再生可能エネルギーの増加目標は、EUの20%を上回る23%とした。 |
ドイツは昨年8月下旬、ミーザバーグ城で開催した気候変動対策だけを議題する閣議で、2020年における再生可能エネルギーのシェアを25~30%に引き上げるとともに、気候変動対策向けの補助金を9億ユーロから26億ユーロへ、一気に約3倍増とする決定を下した。
英国は、今年1月に発表した原子力白書で、原子力発電所の建設凍結から建設再開への政策大転換に踏み切った。
同国は、京都議定書プロセス(1997~2012年)では、石炭発電から、北海油田で産出される天然ガスを利用した発電に転換することによって、EUの地球温暖化対策をリードしてきた。
しかし、京都議定書後のプロセスでは、CO2削減の手段に窮して、エネルギー政策の大転換をせざるをえなかったと見られる。
EUは再生可能エネルギー開発に力を入れる根拠として、化石燃料の価格高騰、再生可能エネルギー開発の技術進歩などを挙げており、「石油価格の高騰が続けば、遠くない将来、再生可能エネルギーの生産が爆発的に伸びる可能性もある」(タラデラス・エネルギー担当報道官)という見方も出ている。
(早房長治) |
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